天国の勇ちゃんへ

わずか17日と言う闘病の果て、旅立ってしまった彼へのメッセージと、自分の想いを綴ります。

輸血。

去年の今日。


勇ちゃんの身体に、他の人の「血」が入れられた。


連日の出血・吐血により、かなりの貧血状態だから。
でも、よくは覚えていないけど、K。カリウム?の数値って言うのが、輸血を
すると高くなる?らしく、勿論その数値上昇を抑える薬剤も一緒に投与する。って
いう話ではあったけど。


予断を許さない状態。って言うのは、現在進行形に継続中。って事だった。
リスク?としての話の中で、その、カリウムだか何だかっていうのの数値が高いと
心臓が止まる可能性が大だとか何とかって。。。


医療について、全くの無知。な上、もうこの頃の私も、日々の勇ちゃんの変化に
ついていききれてない。と言った状態だし、自分自身の精神状態も、多分、肉体的にも?
極限状態、近かった。。。って言うか、医師の話も、そんなに頭に入ってこなかった。


と、思うから。???な部分、確か?。とか、多分?って事ばかり。なんだけど。。。


輸血のバッグに「B型」って書いてあった。
それを勇ちゃんに施している看護師さんを前に、思わずボソっと口から出ていた。。。
「あぁ。本当に、勇ちゃんて。B型だったんだ・・・」 何の気なしに、出ていた言葉。
だったけど、それを聞いていた、勇ちゃんも。 そして、看護師さんもクスっと笑って
いた。な。 そして看護師さん。
「そうですよ。ちゃんと(血液型)検査して、間違っていませんからネ」って。


慌てて、私「いやっ。そう意味で言ったんじゃなくって。。。」って、照れ笑い。って
言うかもう、苦笑いで。 恥ずかしかったな。


鼻からの、管から出る、吐血?も、だいぶ止まってきていた様には見えた。
自動的に排出している、尿バッグに溜まるお小水も、もう、血尿。の色。ではなかった。
見た目。だけで、出血も、完全に止まっていた訳でもなく、血尿も、最初の頃の、
「真っ赤なお小水」ではなかった様にみえただけで、血液成分とかは、まだ医学的に
みたらあったのカモ知れないけど。。。


腹水も溜まる一方で、もう、本当にパンパン!だった。のもあって、寝返り。なんて
ほぼ出来ない状態。 ずっと仰向けの同じ態勢で横になっている勇ちゃんに、看護師
さんが、抱き枕?みたいな形の、ビーズクッションみたいなの、持ってきてくれた。
それに、男の看護士さんが巡回してくれた時に、身体の下に両腕を入れて、モゾモゾ
って動かしてた。
「床ずれ。出来ちゃいますからね。なるべく態勢を。苦しいんでしょうけど、動かして」
って。 そっか。そうだよな。。。床ずれか。
全く、そんな事、私の頭の中には、その時までなくって。 そう言えば、寝たきり。に
なったお婆ちゃん。 床ずれ、出来ちゃって、痛い。っていうの、記憶の片隅にあった。


でも、本当に、身体を横に。 すら苦しそう。 動けない。って言うか・・・・


胆管に直接管を刺した時から、変わった、エアベット?みたいなやつ。
微妙にマットが動いてたんだけど。
また、不謹慎。って怒られてしまうけど、夜通し病院の、椅子。で過ごした翌日。
あまりにも、睡魔。とウトウトで。 簡易ベットは、その日の夜まで部屋に運ばれなかったし、ってこんな言い訳。にはならない。んだけど。 又、勇ちゃんのベットに上がり
込み。。。足元の方に。束の間、一緒にウトウトと。。。その時にね、下のマットが。
ウィ~ンって、微妙に動いて、驚いて。 だからわかったんだけど。


それも、こう言った、多少の、床ずれ防止?的な意味合いもあったのカナ。。。


巡回に来た看護師さんに、見られて、又も恥ずかしかった。んだけどね。
輸血が終わって、それを外しに来た看護師さんに。
「輸血の後って、少し元気になられる方、多いんですよ~」って言葉をかけてもらった。
「そうなんですか?」って答えたけど。。。 もし、それが本当なら。って、私、又バカ
な、過度な期待(願望)が頭をよぎって。。。 もしかして、それをきっかけに、劇的な
回復、で、諦めてた、抗がん剤治療までいけちゃったり!!! なんて、真剣に思ってた


この日の夜中。 それが、輸血の影響?だったのかは定か。ではないけど。。。


簡易ベットで横になってた私。
何かのドタバタギシって物音に、目を覚まし、ベットを見ると、な、なんと。
勇ちゃんが、起き上がっていて、何やらモゾモゾ動いてる。
「どうしたの?!!!」って、枕元のライトをつけると、勇ちゃん、病院着の、ガウン
みたいなの脱いでる。。。
勇ちゃんからの返答が、若干?理解、難しかったけど。。。
「うん。なんかね。。。興奮しちゃって。。。。」って。良く分からなかった。けど。
「そうなの。ビックリしたよ。うん。そっか。でも、ね、まだ夜だから。暑いの?暑く
 ない?ちゃんと又ガウン、羽織って、横になろうね~。大丈夫だよ~。私、ここに
 居るからね~」って、そう言って、なだめながら、勇ちゃんを又横にして。。。


で。懲りずに?!一緒のベットに上がり込み。。。 今にも起き上がりだしそうだった
勇ちゃんに、離れた簡易ベットで寝ていて気が付かない。 では大変だから。。。
そんな思いで、又、うつらうつら。。。とだけ、しながら、この日は朝まで。だった。


一緒に居るから?安心した?か。勇ちゃんは、その後、起き上がる事もなく、
静かに眠ってた。。。。 この。こんな。あちこちあちこち。からの沢山の管。が
なければ、ずっとずっと隣に、寄り添って、眠ってあげたかったよ。。。いつも。


心細くも、寂しくも、なかったよね?それなら。。。いっつも一緒に。ネンネ~ってすると、安心して、良く眠れるんだ。。。ってそう、勇ちゃんはいっつも言ってたもんね・・


私が居る。 安心感。温もり。伝わってくれてましたか??勇ちゃん。。。
私はね。やっぱり。どんなでも、貴男の傍に居られるのが、最高に幸せ。だったみたいだよ。 これが。一緒に(ベットに)寝た、最期の夜の時間。だったね。。。

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