天国の勇ちゃんへ

わずか17日と言う闘病の果て、旅立ってしまった彼へのメッセージと、自分の想いを綴ります。

宣告の日。

去年の今日。だ。


胃腸専門病院から、紹介状を受け、最期を過ごした、あの大病院の
内科に罹り。 病名が、告げられた日。


私のこの、ガラケーに、今も残る、勇ちゃんからの最後の着信。履歴。
この時間、13:15。


私は、チョット遅めのお昼をとろうと、レンジにチンしてたお弁当を、何口
か食べてた。その時の、ご飯。[鳥釜飯]だった事まで覚えてる。


勇ちゃんからのTELを、一旦、事務所の外に出て受けた。
「ゆうひちゃん・・・ 俺、胃ガンだって。。。明日から即入院だって。。。」
私は、一瞬(もっと長い時間経ってた気も自分はしてたけど。)絶句して、「うそ...」
そう言うのが精一杯だった。


だけど、我に変えって「ガンって、手術は??ステージは??なんだって言われたの?」
「あそこの病院は、この辺じゃ、かなり大きいし、先進医療とかも受けられる病院なん
だし、しかも紹介してくれたDrは、(内科)外科部長さんなんだし。大丈夫!大丈夫
よ!!私の周りの、この会社の人、2人、胃ガンで、手術して、でも2人ともちゃんと元気
だし、大丈夫だよ!!」 って。そんな事を話した。


勇ちゃんは「うん・・・ステージとか、そゆのはないよ。手術。もなくって、来週から、抗がん剤治療すんだって。。。」って。
「今から取りあえず家に帰って、入院の書類とか(親族の記入とかもあるから。)
 息子に来てもらって、話して書いてもらうから。。。」
「それと。。。1つだけ。お願いがあるんだ。。。良いかな???明日、入院の時、
 ゆうひちゃん、病院迄、送ってくれない???」って。


「そんなの。勿論だよ。当たり前。って。それに、入院用の、パジャマだとか、下着
 だとか、買ったりしなくちゃ。 準備は私に任せて。今日すぐ、行くね。仕事後。」


そう言って、電話を一旦切った後、事務所に戻ったけど。。。身体の震えが止まらず、
食べかけていた、食事も一切、喉を通らなかった。。。


何が何だかわからなかった。。。目の前が真っ暗になった。って、きっとこういう事。
だったんだろう。って今思えば。そんな感じだった。


会社の子に「ダーリン?どうだった??」って。今日、病院に罹ってる事を話してた、
今はもう辞めちゃってる。ナカちゃんに聞かれ。。。「ガン。だって。胃ガン....」
そう話して、やっぱり、ナカちゃんも、この会社で、胃ガンだった人の話を私と同じ様
に私にした。「〇〇さんだって、〇〇さんも。元気じゃん!!大丈夫だよ~」って。。。


その声や会話が、果てしなく遠くに聞こえていた様な覚えがあり。。。


「あ。入院用のパジャマとか買って用意とか。支度も。。。あ。だし、明日、急で
 本当に申し訳ないんだけど。。。朝、病院一緒に行って。送ってから出勤で、良い
 ですか???」って。所長も中ちゃんも。「良いよ良いよ。もう、今日も早く帰りな」
そう言われて、会社を後にして。。。。


そっから、号泣しながらも。。。「勇ちゃんが。。。死んじゃう。。。」って。
友達に、連絡してたっけ。。。
近所の洋品店で、パジャマとか買ってたら、その子が、その店に、駆けつけてくれた。
パンツも、「赤いの」元気印 の赤パン!買おう!!って。そして。きっと大丈夫!
って、震える私を抱きしめてくれた。。。


買ったばかりの、着替えや、タオルやら。コインランドリーで洗濯・乾燥してた間、
勇ちゃんが具合悪くて、仕事、休んでるって聞いてて、ずっと心配してた、中じぃにも、病院の結果。を。TELしたんだった。とにかく、詳しい事は、又、明日以降で、分かり
次第、すぐに連絡するからって約束して。


そのまま勇ちゃんの家に行き、旅行カバンに、色々と。入院支度をして。。。
息子がもうすぐ来るから。。。って私は、じゃ、又明日。朝来るね。。。って部屋を
後にして。


もう。弱弱しく、細々で。とにかくしんどそうで、苦しそうだった。勇ちゃん。
何で、あの日、私は勇ちゃんを1人、あの部屋に残し、帰っていったのだろう・・・
息子が来たって、何だって。。。一緒に居れば良かった。。。


今日くらいゆっくり休みたいだろう。。。と、ホットラインも繋がなかった。。。
どんな想いで。過ごしたんだろう。。。 私だって、眠れなかったのだから、勇ちゃんが
ゆっくり。。。なんて眠れたはずもなかったんだ。。。 本当に大馬鹿。私。
心細かったに違いない。何で俺が・・・そう思ったそんな想いがいっぱいで、嘘だろ??
って、悔しいやら、何が何やらわからない、長い長い時を、たった1人で、過ごさせて
しまった。。。 何て冷たい非情な、大馬鹿丸出しな女なんだろう。自分。。。


もう。もう。本当に遅いけど。。あの日に帰れたなら。私は、嫌でも迷惑でも。
何でも。勇ちゃん。貴男をずっとずっと抱きしめているよ。1人になんて、させない。
ずっとずっと貴男の傍で。。。こんなにも、頼りないけど、ただ。抱きしめていただろう
これも。もう。叶わぬ願い。   そんな日。だった。2016.2.9 は。

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